




こちらの商品は新品ではございません。展示品またはサンプル品となりダメージがございます。
コンディション : サンプル使用のための開封しております。
フランス系アメリカ人アーティスト、ルイーズ・ブルジョワ(Louise Bourgeois)の作品集。2024年6月から9月までイタリア、ローマの「ボルゲーゼ美術館(Galleria Borghese)」で開催された展覧会に伴い刊行された。同美術館は、イタリア・ルネサンスおよびバロック美術を中心としたコレクションを所蔵し、女性現代アーティストの展覧会を開催することは今回が初となる。20世紀で最も影響力を持つアーティストの一人であり、深く個人的な部分を表現に用いる作者の作品と、この美術館に並ぶ傑作たちが、時代を超えた対話を繰り広げる。展覧会は、美術館の部屋をいくつか通り、1967年に作者が初めてローマを訪れた際に感嘆の声を上げた「Aviary(鳥小屋)」と「メリディアーナ庭園(Meridiana Garden)」に抜けるルートで構成されている。この美術館は、作者の創作活動に大きな影響を与えた場所なのである。
本展は、1991年に初めて制作に取り掛かり、その後数十年にわたって拡張し続けた建築空間作品「Cells」を中心に展開されている。この作品シリーズは、モニュメント的な大きさと、作者が独自に持つ小宇宙へと向けられた深遠かつ強烈な探求心が組み合わされている。本シリーズは大きな金属製のケージに、自身の生活から着想を得たオブジェや彫刻作品が収められ、特別に制作された作品とともに美術館に配置されている。この作品は、私的な領域と社会的な領域の結びつきを通じ、作家という個人的な記憶と、美術館という集団的な記憶が交わるデバイスとなる。「ボルゲーゼ美術館」のコレクションとともに展示されることで、古代美術と現代美術の並置が本展に豊かな実りをもたらしている。
作者の研究者であり本展のキュレーションを手がけたフィリップ・ララット・スミス(Philip Larratt-Smith)、美術史家であり同じくキュレーションを担当したジェラルディン・レアルディ(Geraldine Leardi)、展覧会を企画したクロエ・ペローネ(Cloé Perrone)が編集した本書は、二人のキュレーターをはじめ、アナスタシア・ディアス(Anastasia Diaz)、研究者であるエミリー・ブヴァール(Émilie Bouvard )とエスター・コーエン(Ester Coen)が寄稿した批評文を収録。研究者であるカロリーナ・スプロヴィエリ(Carolina Sprovieri)による、長年作者のアシスタントを務め親友でもあるジェリー・ゴロヴォイ(Jerry Gorovoy)へのインタビューも掲載し、本書に厚みを持たせている。
本展は、「イーストン財団(The Easton Foundation)」と「フランス・アカデミー・ヴィラ・メディチ(Academy of France – Villa Medici)」の協力のもと開催された。
by Louise Bourgeois
hardcover
220 pages
265 x 325 mm
color
2024
published by MARSILIO ARTE
twelvebooks | トゥウェルブブックス
2010年に東京を拠点に設立されたアートフォトブック専門のディストリビューター”twelvebooks”。
ヨーロッパを中心に海外出版社の国内総合代理店として書籍の流通やプロモーションに加え、
関連作家の展覧会企画や来日イベントなど数多くのプロジェクトを手掛けています。
日本芸術写真協会(Fine-Art Photography Association)及び「The Tokyo Art Book Fair」のコミッティーメンバーを務めています。