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オーストラリア人フォトグラファー、リサ・ソルジーニ（Lisa Sorgini）の作品集。本書は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの渦中の数ヶ月間、前例のないロックダウンによる自宅待機の中、作者が母性について多層的に探求した、創造的かつ文化的な記録である。シリーズの撮影はオーストラリアで最初の自宅待機命令が出されたときに開始され、作者はその孤立した状況下での子育てにおける見えざる役割を可視化する必要性に迫られたという。それぞれの作品は自宅の窓際で撮影されおり、接触が許されない強制的な隔離状態を想像すると、この方法が身を切るような思いに晒される。バロック様式の肖像画のような趣を讃える写真群は深い優しさ、退屈、静寂、愛、フラストレーション、恐怖、絶望のスペクトラムを呼び起こす。同時に、長期間の監禁期間中の母性の光と闇を表現しており、柔らかな照明と色調のコントラストを用いることで、この隠喩に視覚的な生命を吹き込んでいる。この未曾有の時代に限らず、既存の母性の在り方や母親、女性における希望と結びつきの意識を記した作品集となっている。