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映画「Colors Under the Streetlights」グッズ
2024年12月13日(金)より公開。
Sisterでは公開を記念して映画「Colors Under the Streetlights」グッズを発売致します 。
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嘘を抱きしめて、今日も夜明けを待っている。
人間関係がもたらす複雑さや多様性、そのニュアンスへの強い理解を映像化する定谷美海監督の最新作。
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STORY
ガールズバーのキャストたちを乗せ、夜の街を走るドライバーのユリカ(イシヅカユウ)。バーカウンターに立つミチル(大森亜璃紗)は、今夜も上手く客をあしらっている。カオル(千國めぐみ)は、デート相手の男の車を降り、家に帰る振りをして店に出勤する。スタッフルームに身を潜めるユリカは、そんな二人を光るカーテンの向こうがわから見つめていた。 その夜、仕事あがりのミチルと路肩で言葉を交わしていると、巡回していた警察官が二人を見つけ、事情を聞き始めるが...
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DIRECTOR's PROFILE
監督定谷美海YOSHIMI JOYA
Yoshimi is a Tokyo based film director.
She traveled overseas for many years starting from the age of 18 while feeding her hunger for curiosity from a young age.
Working for Soft Citizen in Toronto, She felt encouraged to lead a career in filmmaking. Her strong understanding and awareness of the diverse intricacies and nuances of human connection gives her films a certain peace. Today, Yoshimi focuses on narratives that evoke honest emotions - the same that she fell in love with when she first discovered filmmaking.
現在、東京を拠点に活動する映像監督。
トロントのプロダクションSOFT CITIZENで働き、映画制作の道を決意。人間関係がもたらす複雑さや多様性、そのニュアンスへの強い理解と意識は、彼女の作品にある種の安らぎを与えている。近年、ナラティブ(物語で共感を生み出す)演出に焦点を当て、琴線に触れる作品を目指している。
監督定谷美海から
コロナ禍の2020年、当時カナダに住んでいた私は帰国を余儀なくされ、日本に帰ってきた。カナダのプロダクションにて映像制作に携わっていたが、帰国後、仕事のコネクションはまるでなく今作の主人公と同じガールズバーの送迎のバイトを始めることとなる。終電がなくなり始発が動くまでの時間、ガールズバーで働く女性たちを送迎するバイトだ。この送迎の仕事は男性が95%だそうで、女性は珍しい。そのためか後部座席に座る女性たちは私が女であることでどこか安心し、日を追うごとに身の上話をしてくれた。5年の浪人生活を終え美大に通い始めた人、障害がある旦那のために四六時中働く人、カタコトの日本語がモテる秘訣だと語る中国から来た人など、様々な姿を見せてくれた彼女たちとの出会いが今作を作るきっかけになった。おしゃべりが絶えない車内となったのは、私が「女性」だったからなのは明らかだった。しかしそんな彼女たちとは違い、私は自分のことをあまり語らなかった。でまかせに借金がある、パティシエの見習いである、暇つぶしに...などありとあらゆる嘘を並べた。映像監督として生計を立てることができず、ドライバーのバイトをしていることを恥だと思っていたあの頃、取り繕うことでしか自分を保てなかった。彼女たちは同情したり共感したり、また、応援もしてくれた。お菓子をくれる人もいて胸が痛んだが、「この空間にある真実って何なんだろうか...」 と思ったとき、今作の脚本を書き始めた。 「女性」であることで変わる世間の態度と視点。 嘘をついて自分を守ること。 私が走り続けたあの夜の全てがこの作品に生きている。